イヴのお人形
投稿者:G_Minor さん
恋の出来ない少年がいた。
代わりに彼は人形作りを学び、理想の少女を創るため切磋琢磨した。
そしてようやく、彼にとって理想の少女が完成した。
この時、彼はすでに年老いていた。
晩年、何気なく開いた古ぼけたアルバム。
同じく人形師だった曾祖父の隣で微笑む人形。
そこに居てはならない人形が、確かに微笑んでいた。
死の間際、彼はこう語ったという。
「私が人形を創ったのではない。人形が私に創らせたのだ」と。
2014年02月01日 23:12:32 投稿
登録タグ
|